· 

テーパーラインの保管方法

テンカラ糸"横綱"

テンカラの様々なキャスティング、釣法をたのしむことができる撚糸テーパーライン。当店で販売しておりますその名も「テンカラ糸横綱」は手作業によって一本づつゆっくりと時間をかけてお作りしております。テクニカルなキャストを可能とするバランス、しなやかさ、ライン表面の滑らかさは手撚りならではの仕上がりです。

撚糸テーパーラインを振るテンカラは古く伝統的でありながらも現在となっては奇抜な存在でありどこか前衛的アバンギャルドさが漂います。

 

テンカラ釣りの悩みといえばラインの巻きグセがあります。撚糸は幾本かの細糸(単糸)を撚り合わせて一本(双糸)に形成されていますので基本的に糸グセに強い構造です。同じ太さであれば双糸にすることで、丈夫さ、しなやかさ、やわらかさ、扱いやすさを得ることができます。テンカラ糸横綱がナイロンの細い単糸を幾本も撚り合わせているのはこのためです。

保管方法

複数の単糸から構成される双糸は全く癖が付かないというわけではありません。横綱に関していえば硬い仕掛け巻きに巻き取ると非常にやっかいな巻きグセが発生します。巻きつける相手が鋭利で硬ければ硬い程に繊維組織が折れて強い巻きグセ(折れグセは直りません)になります。丸型のスポンジ糸巻きをセットでお付けしているのはこのためです。(付属の丸型スポンジ糸巻きを使用の場合はほとんどのケースで直りますのでご安心ください)

おすすめの保管方法

写真左のように糸巻き等に巻き付けない状態でビニール袋に入れるのが最善です。巻きつく相手がいませんから巻きグセはほぼゼロです。シーズンオフなどの長期保管時は迷いなくこれがおすすめです。毎週のように頻繁にお使いになる場合は糸巻きに巻き取ってビニール袋に入れておくと出し入れが楽です。

※竿のグリップに装着するタイプの仕掛け巻きやプラスチックの板状の仕掛け巻きなどでの保管はお勧めしません。巻きグセどころか折れグセになりますのでご注意ください。

 

巻きグセをなおす方法

巻きグセをなおす方法は水やぬるま湯にじゃぶっと濡らしてからビニール袋に入れそのまま放置します。ほとんどの場合それだけで驚くほどまっすぐでしなやかなラインに。(放置時間は温度環境に左右されます)密閉できるジップロックなどを使うとスポンジ状の糸巻きに含まれた水分がちょうどよく乾燥を防ぎますので釣り終わりに湿らせてから仕舞えば翌週もバッチリです。

水を含ませて柔らかくほぐす手法は馬素といわれる馬の尻尾を撚り合わせてテンカラ糸を作っていた昔からの方法ですからそうした面倒な一手間も独特の高揚感が味わえます。

※撚糸は撚り合わさっていますのでレベルラインのように強く引っ張ったりシゴいたりしないでください。